「言葉かけ」とは?子供を引きつける「魔法の言葉かけ」と伸びる褒め方について
言葉でも行動でも子供が一番に影響を受けるのが両親、特に一緒に過ごす時間が長い母親の存在です。いつも穏やかに、にこやかに優しく「声かけ」「言葉かけ」が出来れば良いのですが、時にはそうはいかないこともありますよね。
実際どのように「声かけ」「言葉かけ」をすれば良いのか、現役保育士さんや東大生を育てたお母さんの経験談などをもとにまとめてみました。
「○○かけ」とは何?
まだまだお母さんの力を借りないと何も出来ない赤ちゃんの頃は十分に「手をかけ」、自分の意思もはっきりする幼少期には「目をかけ」、そして思春期に入ると「心かけ」という言葉を聞いたことはありますか。
この「心かけ」というのが「言葉かけ」「声かけ」につながるとされています。子供のことを認め、「あなたのことを尊重しますよ」という姿勢で、程よい距離を保つこと、それが子育てがうまくいく秘訣です。
思春期に入った子供に対して、親が口を出しすぎると決まって返ってくる言葉が「うるさい」「わかっている」「今からしようと思っていたのに」など、きっとママ自身にも経験があるのではないでしょうか。「今から宿題をしよう」と思っているのに「勉強しなさい」とか「早くしなさい」などと言われればせっかくのやる気も失われます。「頑張り抜く力が出るか、やる気がしぼんでしまうかは、『親のひと言』次第になります。
絶対してはいけない「言葉かけ」
「勉強しなさい」「早くしなさい」などの強制的な口調、「どうせ○○にはできないでしょ」といった否定的な言葉、「○○ちゃんはできたのに」など他人との比較、兄弟間であっても「お兄ちゃんは出来たのに」なども言うべきではありません。
逆に「大好きだよ」「ありがとう」「お母さん助かるわ」「あなたならできるよ」など肯定的な言葉かけは子供のやる気もアップします。
褒めるときは出来るだけ具体的に
例えば絵画コンクールで賞を取った場合「賞をとってすごいね」という言葉もよいですがもっと具体的に「色づかいがきれいで丁寧にかけているね」「親は自分の話をよく聞いてくれた」と証言する大学生の親は、「結果」を褒めるのではなく、子供の「能力」を褒めていることがわかります。
絵画コンクールで優秀賞を取った場合に、「賞を取ってすごいね」ではなく、「色彩感覚がすごいね」と褒めているのだ。結果よりも能力をほめる。
子育てをするなかで、子ども達への言葉かけに悩んだことはありませんか?つい口を出してしまい過保護になってしまったり、子どものやりたいことを制限しすぎてしまうと、かえって子どもの成長の妨げとなってしまうこともあります。
言葉には習慣があります。「気を付けて行ってらっしゃいね」と、毎日ママがパパに言う姿を見ていれば、子どももそのように言うようになります。「あっちに座るのよ」「早く座って」と声をかけてしまいがちです。これでは子どもたちは理解ができませんから、動こうとしてくれません。
言葉の工夫と丁寧な言葉使いが大事
「みんなで集まって楽しいことをしたいと思います」「今から面白いことをお話ししてもいいですか?」「順番におイスに座ってくれる人はどなたでしょう?」と言うと、慌てて子どもたちが座り始めます。意外に忘れがちなのは、子どもたちは具体的な言葉を伝えてイメージさせてあげないと理解できないことがほとんどだということ。「あっち」「そっち」「こっち」「早く」は、3歳くらいまではピンときていないのです。
言葉が短すぎると印象が悪くなることがありますから、「お茶」「コップ」といったように、一言で終わらせるのではなく、必ず「ください」とつけるように教えてみてください。家族で丁寧な言葉、優しい言葉で話す習慣をつけていくことで心が整ってきますから、親子でそれを感じながら楽しんでください。
「言葉かけ」のおすすめ本
言葉かけに関しては、発達障害かな?と気になって悩んでいる親御さんも多くおられます。ここでは、発達障害かな?と感じている時の言葉かけや、自発的に子供のやる気を起こさせる言葉かけ、そして、子供のわがままがひどい時に試してみたい言葉かけに関する書籍をまとめてみました。ぜひご参考ください。
発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ
家庭で楽しみながら行える適切な「言葉かけ」、ABA(応用行動分析)を利用した「言葉かけ」の方法を具体的にわかりやすく紹介されています。
子どもが伸びる!自信とやる気が育つ! アドラー式「言葉かけ」練習帳
横の関係である「勇気づけ」をすすめるアドラー心理学をベースに、子どものやる気や自信を高める「言葉かけ」が紹介されています。
ガミガミ叱らなくても大丈夫! 子どもの「わがまま」で困ったときの言葉かけ
ガミガミ言いそうになったとき、「困ったな…」と途方に暮れてしまったとき、 試してみたい言葉かけが紹介されています。
最後に
最初のお子さんの時は、特に悩んでしまいがちな「言葉かけ」ですが、ちょっとした言葉の工夫や表現を変えるだけでも子供の行動が変わったりもします。イライラして子供に当たってしまう前に、ぜひ育児本などを参考にして、子育てに役立ててみてください。